夏と冬の間、秋はいつもどこの山に行くか悩んでしまう。
北アルプスのようなエリアは最盛期を過ぎると、来年の春頃まで「小屋閉め」で営業が終わってしまう。
そうなると、テント場が使用できなくなってしまったり、食料や飲料の確保が難しく、行きづらくなってしまう。
いろいろな山があるが、標高が高いところでは積雪の可能性もあり、やはり気軽には行けない状況になってしまう。
そこで今回、行くことになったのが「那須岳」である。
ロープウェイでお手軽に山の上に行ける那須岳
那須岳は、栃木と福島の県境に位置する山塊で、その総称で那須岳と呼ばれている。
主な山は「茶臼岳」「朝日岳」「三本槍岳」の3山。
とくに茶臼岳はロープウェイで9合目まで行けるため、圧倒的なアクセスの良さがある。
今回は、そんな那須岳のうち「朝日岳」に行ってきた。
早朝に都内を出発し、9時前にロープウェイ駐車場に着いた。
しかし様子が少しおかしい。
警備員さんが近づいてくると「満車」の一言。
「少し下りたところにある駐車場に停めて、歩いて登ってきてください」とのこと。
秋の行楽シーズン。らくらく登山御用達の那須岳には、早朝、もしくは前夜から沢山の人が来ていたようだ。
しかたなく車を反転させ、別の駐車場を目指して下りていった。
車で5分かからない場所にある駐車場で支度を済ませ、登りはじめる。
ロープウェイ駐車場に戻るのに20分くらいかかったが、良いウォーミングアップになったと考えるべきだ。
そして、ロープウェイには乗らず、峠の茶屋という場所から登山道へ入っていく。
まずは峠の茶屋跡の避難小屋を目指す。
峠の茶屋跡から朝日岳を目指す
峠の茶屋跡までは、整備された歩きやすい登山道でゆっくりと標高を上げていく。
峠の茶屋跡から本格的な登山になるようなイメージだ。
登山道は場所によってはすれ違いも難しいほど狭い場所もある。
譲り合ってすれ違いをしなければならない。
「風が強い」で有名な那須岳は、この日も健在。
谷底から吹き抜けてくる風は冷たい。
秋の服装は難しい。歩けば暑い、止まれば冷える。風が強ければ冬と同等な寒さにも感じることもある。
徐々に朝日岳が見えてくると、頂上に立っている人がポツリポツリと見える。
足元も岩がゴロゴロしてきた。
朝日岳山頂
朝日岳山頂は尖った岩の穂先のようになっている。
なのであまり広くはない。
展望は、茶臼岳や関東平野が見渡せるとても良い頂上だ。
景色を楽しむ人に溢れ、賑わっていた。
日陰には霧氷も見られ、朝晩の冷え込み具合も伺えた。
中の大倉尾根で下山
朝日岳からは「中の大倉尾根」を通って駐車場へ下山する。
三本槍岳へ向かう方向には人がたくさん歩いていくが、中の大倉尾根方面へ歩いていく人は少ない。
ここから先は人が少ない山道を歩きを楽しめた。
ゆるやかな尾根は歩きやすく整備されている。
右側には茶臼岳がずっと見えている。
北温泉へ下山
中の大倉尾根を下ると、北温泉という、名湯の温泉宿に下山できる。
樹林帯では紅葉も綺麗に色づいていた。
北温泉の駐車場は満車で、温泉や景色を楽しむ人がたくさんいた。
北温泉からは車道の脇を30分くらい歩いて、自分たちの車を停めた大丸温泉の駐車場に戻った。
秋晴れに恵まれ、気持ちの良い山歩きができた。
手軽に登れて、絶景が気軽に見ることが出来る那須岳が人気の理由も頷ける。
次はまた違う季節に登りに行きたい。
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